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09近代生活を快適に
飛行機・自動車・歩行
自動車が多くなったといわれているが、これからまだまだ多くなると思われる。日本は貧乏国だからというかも知れないが、日本とあまり富の程度のちがわないイタリアでも、輸出入関係はほぼ日本と同じで、人口が半分だがら富の程度は二倍と見てよかろう。自動車の数は、その自家用事は、日本に比べて十倍以上も多いのである。これは文化生活にともなう自然の勢いであろう。日本の道路では今でも精いっぱいなのだから、ますますひどくなるにきまっている。交通地獄を緩和するためには、道路を思い切って良くしなければどうにもならない。
近頃は飛行機が発達したのだから、自動車はもう時代遅れではないかというかもしれないが、ニューヨークでこういうことを聞いた。休暇をとって飛行機にのって旅行に出かける人たちは、「飛行機で行って、自動車に乗りかえて、目的地に行ってから歩くのだ。つまり歩くためにいろいろ乗り物を使うのである」と。だが現在、アメリカでは自動車は下駄になってしまった。ほかの国々でもそうなっている。欧米では道路は少くともすでに自動車のためのものになっている。そして山の小路だけが歩くためのものである。
たとえばナイヤガラに行ってもそうだが、飛行機にのりても、けっきょく最後は歩いて楽しむ、そしてそれが健康のためになるのだから、いつになっても、歩くということがいらなくな
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